ブログ
他院で見放された難症例、腫れて痛くなった患者の治療、痛くない治療、経験に裏打ちされたテクニック
数日前から歯茎が腫れ、夜も眠れなくなった狭山市の患者さんが、我慢できないので今日観て欲しいと連絡がありました。
予約でいっぱいでしたが、予約の患者さんの合間で診察する事を承諾してもらい来てもらいました。
レントゲン撮影の画像を見た瞬間、かなりの難症例と判断しました。
聞くところ、他院で応急処置程度で終わり、痛みがとれず益々ひどくなってきたとのこと。
この患者さんを理論的、科学的に治療するとなると、引き受けてくれる歯科医院(入間市近郊)は、いないと思いました。
それだけ難しいという事です。
下の2番目の写真を見てください。
歯の中の白い画像が金属です。簡単に説明するとこの白く映った金属の土台を外さなければなりません。
金属の土台の周りの歯(歯質)はかなり薄くなっているのです。
これを除去しようとすると歯が割れる確率が極めて高いのです。歯が割れたら抜歯になります。
テクニックで言えば、歯が割れない程度に優しく、強烈な力を加えて、土台を取らなければ治療が進まないという事です。
この表現、理解できますか。長期の経験と繊細なテクニックは不可欠だという事です。
歯が割れてしまったら、なんの意味もないのです。
今迄でこの様な難症例を数々治療し、失敗例は全くありませんが、高いリスクがある事は決して忘れてはいません。
しかし、この治療法を選択しなければ歯を抜くしかありません。
今回も患者さんが、歯を抜かない治療法を選択し、入間市で開業している私のクリニックを信頼してくれた事に感謝しています。
しかしながら他の歯科医院が、避けたがる気持ちは十分に理解できます。