唾液の機能、分泌、摂食嚥下のメカニズム、口腔保湿
入間市で歯周病治療に力を入れている水村歯科医院です。
今回は歯周病治療、入れ歯治療、審美歯科治療、痛くない治療、白い歯、虫歯治療、歯を抜かない治療、削らない虫歯治療等全てに関わる事をお話しします。
食べると言う行為は、噛む咀嚼する、まとめる食塊形成、飲み込む嚥下の3つの工程からなります。
唾液が少ないと食べる工程で、どんな事に困るか説明します。
唾液が正常に分泌されている時
① 噛む。歯と顎の力で食べ物を細かく砕きます。
② まとめる(食塊形成)飲み込みやすくする為に、唾液を使って適度の塊にします。
③ 飲み込む(嚥下)食べ物を喉(咽頭)から食道へ送り込みます。唾液で食べ物を覆っているので喉や食道が傷つきません。
唾液分泌量が少ない時
①よく噛んで細かく砕くけど
②唾液がないと、なかなか適度な塊になりません。
③上手に塊が作れないので、飲み込むのに苦労します。(水、お茶が無いとひと苦労に感じます)
④これを放っておくと食事が面倒になり、食欲不振や低栄養状態のリスクが高まります。
もう一方では、上記②から
③ 上手に塊が作れないので飲み込みに失敗し、喉(咽頭)から気管にいくこともあります。
④ これを放っておくと誤嚥性肺炎のリスクも高まります。
他にも、唾液が少ないと抗菌作用が働かず、菌が繁殖しやすくなり、虫歯、歯周病治療、口臭のリスクも高まります。
口腔の乾燥は大事なサインなんです。
口腔内が乾燥すると口の中の細菌が繁殖し、カンジダが発生し、自浄作用が低下し感染症を引きおこす、誤嚥性肺炎のリスクが高くなるなど、様々なトラブルを生じます。
最後に唾液の力、働きがどんなに大切かを説明しておきます。
健康な人の1日の唾液分泌量は1~1.5リットルで、口腔内を潤すだけでなく、健康を守ってくれます。
①食べカスや歯垢を洗い流す自浄作用。
②アミラーゼ酵素がでんぷんを分解して体内に吸収しやすくする。
③細菌の増殖を抑える抗菌作用
④ムチン(糖タンパク)が喉や食道を傷つけにくくする粘膜保護作用
⑤味を感じさせ、噛み砕いたり飲み込んだりしやすい塊にする食塊形成作用
⑥飲食により酸性に傾いた㏗を中和させる㏗緩衝作用
⑦組織が傷ついた時に修復する粘膜修復作用
⑧飲食により溶けかかった歯面の修復をする再石灰化作用
⑨発音や発声をスムーズにする潤滑作用
適切な口腔ケアを行う事で食機能の早期改善も期待できます。
入間市のわたしの歯科医院では食事の楽しさを患者さんに伝えていければと考えています。